Open House

男(紳士)の身だしなみ

高い服やアクセサリーを身に着ければいいってもんじゃない。
ちゃんと意味を考えて服を着て、身だしなみを整えることが紳士(男)のマナー。
まぁ、中身があってなんぼですが、格好も大切。
格好が立派になれば、それに見合う中身になろうと努力もする。

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身に着けるものの中で一番サイズが変わりにくいので安物を買わずにちゃんと足にあったものを買うべき。
海外のホテルではまず客の靴を見てその客のステイタスを測るというのは、よく聞く話。
よって、靴は身だしなみの基本ともいえる。


最初はちょっと窮屈に感じるくらいのを自分の足になじませるところが革靴のいいところ。
最初の1足は黒の内羽式のストレートチップ。
これならどこに行っても恥ずかしくない正装。
そのあとは黒と茶のパンチドキャプトゥや茶のUチップなどを揃えるといい。4足と雨の日用の靴1足の5足あればいい。
ウイングチップは遊びの要素が多い靴なのでそのつもりで履く。
ローファーは完全な遊び用の靴。
紐結ぶのがめんどいという気持ちはわかるけど、学生じゃないんだからスーツのときは紐靴を履きましょう。

足が大きくなっている夕方くらいに靴屋に行って足にきちんと合ったグッドイヤーウェルト方式で作られた5万円以上の靴を買い、家に帰ったらクリームをきちんと塗る。
いい靴のほとんどは底が革になっているが、日本の道路事情ではなかなか履きづらく、つるつる滑って危ないので履く前にラバーを貼ってもらう。
通気性は悪くなるがこれで安心して歩け、本当の底が痛む前にラバーを交換して靴を長持ちさせることができる。

履いたらシューキーパーを入れ、最低2日は間をおいて靴紐をきゅっと結んで履き、最低月に一回はクリームを塗る。
雨の日は家に帰ったら紐を取り、古い新聞紙を丸めてパンパンになるまで靴につめ、底にも風が通るように何かに立てかけて日陰で干す。
こまめに新聞紙を交換して、ちゃんと乾いたらクリームを塗っておく。
底が痛んできたら早めに修理に出す。
このとき、自分のところで靴を作っているような個人の靴屋に修理に出す。
こうすれば少なくとも10年はかっこいいまま履けます。
靴ひもはくたびれてきたらすぐに取り換える。

靴好きになるとオーダーをしたくなるかもしれないが、いくらサイズを合わせてみても立っているだけのときの足と歩いているときの足は違う。
ハイテクを駆使して作るスポーツ選手のシューズでもなかなか満足できるものは作れない。
よっぽど腕のいい職人とじっくり話し合いながら何度も仮縫いを重ねるようなことができないと自己満足で終わる。
靴が好きでお金持ちならいいが、下の自分の苦い経験上、あまり勧めない。


イタリアで靴作りを学んだという神戸北野のformaという店が木型から作るという売り込みで一時雑誌に立て続けに掲載されていたのでオーダーしたことがある。
店で足型を取り、色やデザインを決め支払いを済ませて仮縫いの日の目安を聞いて連絡をくれるように頼んだ。
だが、約束の時期になっても連絡が来ず、電話をしてもいつも呼び出しが鳴るだけ。
手紙を書いても返事なし。
ちょうど機会があったので福岡から行ってみると、入院していたとか、昨日木型を作り終わったとかいう。
最終的なサイズ合わせをし、ひと月で送れるというので、その日は帰ったが、2ヶ月経っても連絡なし。
神戸に住んでいる知り合いに頼んで店まで行って貰うと、先週送ったら住所が間違っていて昨日また送り直した、という。
だが、それから1週間経っても届かない。
再度知り合いに行って貰うと昨日送ったという。
そんなこんなでなんとか届いた靴は形も不恰好、歩けば空気の漏れる音がする、市販の安い靴よりも足の形に合わずに指が痛い、という最悪なもの。
イタリアでは靴作りではなく、いい加減さと言い訳の仕方を学んできたんだろう。
以前はサイトを作ってどの雑誌に紹介されたとか細かに更新していたが、いつの間にかサイトも消えている。
そりゃそうだ。

まぁ、これは足に合うとか合わないとか以前に対応の酷さに呆れたのだが、期待してある程度お金を使うことなので、のぼせ上がらずに市販の靴で合うものを探した方が精神衛生上もいいという話。

靴クリーム


M.モゥブレィ・シュークリーム。
革靴を愛する人のための靴クリームはこれ。

シャツ

オーダーしてもイージーオーダーならそれほど既製のもの(ブランド品)と値段は変わらないので、イージーオーダーがおすすめ。
カフスはボタンではなくカフスリンクスがオシャレ。その場合は袖をカフスリンクスとボタン兼用のコンバーチブルが一般的だと思うが、できるならばテニスカフスにしたい。
袖はきちんと手首に巻きついてシャツと皮膚の間に隙間がないように調整。
袖の長さは、腕を真上に上げて突っ張らない長さに。カフスを外して腕を下におろした時親指と人差し指の股が隠れるくらいの長さになるはず。
販売員に任せると手を下げた状態でちょうどいいくらいに仕上げようとするので注意。
手首をぶかぶかにしていると手をあげても袖がずり上がって不都合がないけれど、手首にきっちりと合わせていると後者の場合腕を上げることが出来なくなる。
手首がぶかぶかのシャツはみっともないが、腕を上げられないシャツも意味がない。

スーツの袖から1センチほど、首とスーツの間からも1センチほどシャツが見えるのが格好がいい。
そのためにもシャツの袖はしっかりと手首に巻きつくように止まっていないといけない。実寸プラス4cmくらいか。
カフスは銀のカフスがいいけれども洒落過ぎではずかしいのならば無理にカフスボタンを使うことはない。
ちょっといいシャツを買うとおまけでついてくる仮のカフス(カフスボール)をつけるのもオシャレかもしれない。ただし、この場合は、通常のカフス用の穴だと小さいことが多いので穴を大きめにしてもらう必要がある。
なお、腕時計をしているとどうしても袖口の調整ができなくなる。カフスの金属と時計があたって傷もつく。なので、腕時計をしないという選択をした。


色については日本人は白が一番と思っているけれども、本来は白のシャツというのは冠婚葬祭用のような感じなのでビジネスをするなら青を中心に。
それもアメリカ人好みの濃い青ではなく薄い青。
ただし、ネームをいれるのは格好悪い。

襟の形は好みだが、ネクタイをウインザーノットやセミウインザーノットで結ぶには100度くらいの開き(セミワイドくらい)が一番かっこよくなると思う。
襟の高さは好みの部分もあるけれどもネクタイを結んだとき結び目の上にシャツとの隙間ができるのは襟の高さが合っていないということ。
襟の長さは襟の高さ、背の高さ、顔の大きさ、ネクタイの質感や柄などによってしっくりくる長さが違ってくると思う。
襟の高さと長さのバランスは実際に少しずつ違ったものをオーダーしていって自分が一番しっくりくるサイズを見つけるしかない。

オーダーしても、最近はまともな知識のない店員が採寸したりするので、相手の言うままにしておくと身頃はだぶだぶ、袖はちんちくりん、首廻りはスカスカに仕上がることがある。
いや、大会社の重役がこぞってオーダーしているという神戸の老舗、神戸シャツでもロクなものを作らない。
こちらの注文をメモもとらずはいはいと聞いていたので、さすがプロは頭にメモするのかと思いきや、出来上がりを見てみると全然話を聞いていないだけだった。
しかも、細かくあちこち測っていたはずなのに、出来上がりは全然身体に合ってないというお粗末さ。
同じおかしな仕上がりになるのなら店員に任せておかしなものができるよりも自分で指定しておかしなものができた方が諦めがつくし次に向けての勉強にもなる。

話を戻す。
最初は安い生地のもので1枚作り、それを基準に次回から細かに指定してオーダーする方がいい。
スーツも同じだが、店によって型紙(パターン)は決まっているのでそれが合わない場合はしょうがないが、身体に合わない一番の原因は採寸にあることが多い。
よって、同じ型紙でも採寸する人間で出来上がりが全く違うので信用できる店員を見つけて常に同じ人に採寸してもらう。
ちなみに、信用できる店員の探し方は、格好よくスーツを着ているように見える店員。
なお、当然ながら夏場の半袖シャツは論外。

ホーズ


スーツを着るときには、膝まであるハイソックスを履く。
正しくは『ハイソックス』ではなく、『ホーズ』という。
足を組んだときに脛が見えるのは恐ろしくみっともない。
また、どう考えても短い靴下はふくらはぎのところでしっかり止まるわけがない。
しょっちゅう靴下をずり上げる姿もみっともない。
なぜだか日本には、中途半端な長さのおじさん靴下ばかり。
いいからホーズを履きなさい。

ネクタイ

日本ではとりあえず巻いておけばいいんだろ的なものになっている。
わけのわからん柄の派手さだけが命なものをぶら下げているおっさんがよくいる。
多くの人が便利そうにしているレジメンタルタイ(縞模様)も本来はその人の所属(大学や職業)を表すものだったりするのでうかつに手を出せない。
特に海外に行くときは気をつけた方がいい。


正式な場所には紺地に白のピンドット。
首脳会議などで各国のお偉いさんが集まるときにその服装を見ると、日本とアメリカがいかにダメダメな格好をしているかよくわかる。
小泉総理が北朝鮮に行ったとき、赤のネクタイをしていた。
もし、考えているとしたら日の丸を意識したんだと思うけれども、赤は相手を興奮させる色なのでスーツを着るときにメッセージをこめるヨーロッパ人なら絶対にしていかない色だと思う。

結び方はウインザーノットかセミウインザーノットがバランスよく結べて格好がいいと思う。
ネクタイの織り方や長さが関係するのでダブルノットと併せて3種類くらいは結び方を知っておき、使い分けられるようにしたい。
日本ではネクタイの製作時に生地を合理的に使うことを最優先し、できあがりが短めで同じような長さのものばかりだが、身長、胴の長さ、結ぼうとする方法によって本来は長さを選べるようになっているべきだ。
イタリアなどでは1万円くらいでオーダーできるらしいので機会があれば作ってみたいと思っている。

スーツ

スタイルはフレンチでもイタリアンでも2つボタンでも3つボタンでもいいが、自分に似合うものを。
ちなみに、2つボタンスーツは上のボタンを、3つボタンスーツは真ん中のボタンを留める。
かしこまった席で3つボタンスーツのボタンを全部留めている若者を見ることがあるが、誰か教えてあげてほしい。
座っているときはボタンをはずし、立ち上がるときに留める。
くつろいだ又は親密な態度を見せるために敢えて、留めていたボタンをわざわざそっと外して握手するというカッコいいことをする政治家が海外にはいる。
もちろん、日本の政治家はそんなこと解っていないが。


袖は本割本切羽。
実際にボタンをあけて袖をまくることはほどんどないと思うけれども、心の問題としてできるならオプションで3,000円くらい取られてもしておいた方がいいと思う。
いい(高価な)スーツをアピールしたければステッチも付けてもらう。だいたいオプションで2,000円程度。
ベントはポケットに手を突っ込むことが多い人はサイドベントにしておいた方がスマートに見える。
買いに行くときは、いつも着るシャツを着て行く。袖の長さをジャストに測ってもらうために必須。
Kaiは一番下の(指先に近い方の)ボタンホールだけを少し違う糸で縫って、ボタンを外して着ている(オプションで1,000円くらい)。
そうすることで、本割本切羽であることを、いやらしくアピールできる。(^^;

ズボンの裾は、ダブルの方が落ち着いて見える。
この場合、3.5センチを基準に。
身長170cmを基準にしてそれよりも背が高い人は4cmくらいまで、背が低い人は3cmくらいまでがバランスがいいと思う。
痩せてるか太っているか、どう見せたいのか、スーツの柄はどうなのかなどにもよるけれども、迷ったら3.5cmにしておく。
長さは、ベルト位置を合わせて靴をはかない状態で床から指1.5本分くらい上にすると、靴を履いたときに軽く靴の上でワンクッションでき、地面に引きずることもない長さになる。

小銭入れ

スーツ、靴、シャツがビシっとしていても、小物が安っぽいと格好が付かない。
札入れはそこそこ気を使っている人も、小銭入れは安物を使い続けていたりする。
カードでしか買い物をしないのならばともかく、普通の生活では小銭入れを人目に晒すことは結構多いはず。
ベッカー社の小銭入れは、カードサイズでとてもコンパクトなのに小銭だけでなくカードや札もある程度入れることができる。
ちょっとした外出なら札入れを持たずにこれだけで充分。

コロンなど

メンズファッション誌などでは、よく世の中の常識も男のファッショについても何も知らない何も勉強してないOLが座談会と称して勝手なことを言っている。
その中でもコロン、香水は『頼りがいのある大人って感じ』とか『仕事も遊びもバリバリできそう』とかいったお馬鹿な評価と共に特集される。
けれども、匂いというのは好き嫌いがあるものだし、人と会う仕事をするときはつけるべきではないと思う。
もし、一緒に食事に行くということになった場合、せっかくの料理がその匂いで台無しになることもある。
やっぱりこういうものは、オフのときにつけるものだと思う。

お薦めの本


まともにスーツを着たかったら、落合正勝の
[新版]男の服装術 スーツの着こなしから靴の手入れまで
を読むべし。
いかに日本人がいい加減にスーツの『ようなもの』を着ているかがよくわかる。
この人、たくさん同じような本を書いているけれどこの本が一番おすすめ。

初版:2004/9/3
最終更新:2017/10/11